こんにちは、青田犬です。
少し前の日曜に久しぶりにサイゼリアに行って来ました。
その日は朝起きてから、ひたすらだらだら過ごしていただけだったのですが、夕方近い時間になり、ふと朝からなにも食べていないことに気がついたのです。
なぜサイゼリアに行こうと思ったか
少し前に、健康のためには魚介類を食べた方がいいと説かれた本を読んだばかりだった私は、回転寿司でも行こうかな、などと、さっそく底の浅い影響の受けっぷりを発揮しておりました。
時計を見ると、ちょうど夕方近い時間です。
今から行けば夕食時の混み合った時間をぎりぎり避けられるのではないかという思った私は、早速家を出ることにしたのです。
しかし移動途中に、そういえばオリーブオイルも健康にいいという記述もあったなぁなどと思い出した私は、オリーブオイル=イタリア料理という安易な連想から、ふらっとルートを変えてサイゼリアを目指してしまうのでした。
サイゼリアに入店して少し放置される
颯爽とサイゼリアに入店すると、店内に流れている、相変わらずよくわからないバラード調の曲を聞きながら(ややうるさい)、案内されるのを待ちます。
いつも入店すると、すぐにスマートなウェイターさんかウェイトレスさんがただちに、そして機敏に案内してくれるのですが、今日はなかなか案内されず、プチ放置状態です。
カウンターの奥にはウェイトレスさんが一人いたのですが、私を見て「あ・・・」みたいな顔をした後、そっぽを向いてくれました。
「え、なんで無視するの? おっさんだから?」などと少し涙目になりかけます。
しかし、彼女の様子を見ると、なんだか所在なげな雰囲気です。
なるほど、おそらくまだ新人さんでありどう案内すればいいのか、ルールや作法がよく分かっていないのだろうと立ちどころに看破した心優しい私は、声をかけるのをやめ、しばらく待つことにしました。
ほかの店員さんもなんだかせわしなく動き回っており、大声で呼び止めるのもなんだかはばかれます。
とりあえず、受付ボードにおっさん1名とか書いて待っとこうかなどと思っていると、ようやくベテランっぽい店員さんが見つけてくれて席へと案内してくれました。
まあ、結果オーライとしましょう。
何を食べるか検討する

席に着いた私は、さっそく総合メニューを広げて何を食べるか吟味します。
しかしながらここに来るまでに方針はすでに固まっておりました。
ふとした瞬間に食べたくなるメニューということで、ここはやはりフレッシュチーズとトマトのサラダ、イカの墨入りスパゲッティ、そしてドリンクバーを選択することにしたのでした。


よくよく考えると、前回来た時のメニューとほぼ変わっていない気がします。
他のメニューもいつも気になるのですが、たまにしか来ないので、どうしてもいつも好きなメニューを頼んでしまうんですよね。
店内を見渡すと、夕方近い時間のせいか、やはりファミリー層が目立ちます。
ドリンクバーコーナーでさんざん悩んだ挙げ句、結局ウーロン茶を入れて席に戻ってきた私は、通路を挟んだ斜め向かいの席で、お子様席に座った赤ん坊がいることに気がつきました。
よそ様の赤ん坊とお互い無表情に見つめあう日曜の夕暮れ
なぜ気がついたかと言えば、その赤ん坊がなぜかこちらをじっと見ていたからです。
どっかでお会いしましたっけ、この赤さん? などと思いましたが、赤ん坊の知り合いはいないので、おそらく視界に入ったよくわからない存在をなんとなく目で追っているだけなのでしょう。
赤ん坊のいる席の若い夫婦はメニューを広げて何にするかを話していて、赤ん坊の様子には気付いていないようです。
まあいいかと気にせずスマホを開き、ニュースをチェックします。
何気なくもう一度赤ん坊の方を見ると、また目が合いました。
ずっとこちらを見ていたようです。
え、なんでそんなこっち見るの。守護霊でも見えてるの?
なんとなく、というかやむなく、優しくにっこりと微笑み返してみましたが、赤ん坊は無表情なままです。
なんだか自分がバカみたいだと思いました。ハメられた気分です。
しかししばらくすると、何か言葉を発するでもなく、かといって笑うでもなく、赤ん坊はこちらを向いたまま、無表情に口をパッカーンと開きました。
え、なにその反応。腹話術の人形か何かなの?
赤ん坊の年齢はよくわからなのいのですが、1歳前後くらいでしょうか。
赤ん坊とよくわからない目と目が合う瞬間を体感しながら、ふと考えました。
しかし、君も大変な時代に生まれたものだな、と。
戦争や飢饉、疫病のような命の危険にただちにさらされるような時代では決してありませんが、これからこの国で生きるとなると、どうしたってストレスにまみれた人生を避けることは容易ではないでしょう。
かって古い時代に、正義や伝統の名の下に正当化されていた多くの理不尽が、今ではハラスメントのレッテルを貼られてどんどん否定されていっています。
同様にいまだ社会に残っている多くの理不尽もまた、いずれは否定されるようになるのでしょうか。
なんだかんだあるけど、まあ人生幸せだよね、なんてみんなが心から思える時代が果たして来るのでしょうか。
我々が過去の時代の人たちの苦難を見て、うわー今の時代に生まれて本当に良かったなぁと思うように、この子たちにもそんな風に思える時代になってほしいものだと思います。
フレッシュチーズとトマトのサラダ
そんなどうでもいいことをつらつらと考えている内に、フレッシュチーズとトマトのサラダがテーブルに届きました。

いやーこれが食べたかったのです。
そこでふと、前回サイゼリアに来た際、隣のテーブルにいたお父さんがピザにオリーブオイルをドバドバかけていたことを思い出しました。
その時、そのようなシステムが存在することを知らずに少しうらやましく思ってしまった私は、さっそく真似をしてみようとオリーブオイルを探してみることにしました。

店内を探した結果、レジ近くに調味料コーナーみたいなのがあったので、1本借りてみました。
フレッシュチーズとトマトのサラダに、どばどばかけて早速味わってみます。

んん・・・、これは・・・。
そんなに美味しくないです。オリーブオイルかけすぎたのでしょうか。
いや、オリーブオイルがどうこうというより、トマトがなんか固いような。

よく見ると、まだちゃんと熟れていないトマトだったようです。
他も食べてみましたが、どれも熟れてないトマトで固さが際立っており、それ以外の要素がかき消されているような感じです。
イタリア料理って、私の中でわりとざっくり感が強い料理というイメージがあり、多少素材が良くなくてもそう味が変わらないんじゃないかと勝手に思っていたのですが、思いのほか、繊細な組み立て方により成り立っているものなのかもしれません。反省しました。
まあ、若干残念感がありますが、仕方のないところです。
もちろん全部食べますが。
そうこうしているうちにイカの墨入りスパゲッティが到着しました。
イカの墨入りスパゲッティ
半熟卵のトッピング付きです。
さっそく食べてみます。うん、まあ、普通かなといった感じです。
あれ、でも、以前食べた時はもっと美味しかったような・・・。
前回と今回の違いがよくわかりません。
シェフが違ったりしているのでしょうか。
それでもイカの墨入りスパゲッティは好物だということもあり、あっという間に完食しました。
ごちそうさまでした。
味の方でいくつか残念な点はありましたが、おなかも膨れて、まあまあ満足できました。
しかし、もう少しだけ食べてみたい気もします。

「野菜ときのこのピザ」+Wチーズ(チーズがいっぱいになるオプション)をチョイスして、チーズを思い存分味わうという選択肢も考えましたが、なんだか店内が混み出してきたのが気になってきました。
そういえばぼちぼち夕食タイムです。
家族連れがジェネレータから湧いてくるモンスターのように次から次に入場してくるのが見えました。
サイゼリアはやっぱり人気がありますね。
さらばサイゼリア、また会う日まで
そろそろ次の予定(快活クラブへ行く)があった私は、少し考えてから、店を出ることにしました。
伝票とカバンを手に席を立とうとした私は、ふたたび先ほどの赤ん坊と目が合いました。
そうすると赤ん坊は再びパッカーンと口を開けるのでした。無表情に。
自動で反応する装置か何かなのだろうかと、と内心首をひねりつつ、私は店を後にしたのでした。
おわり。
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